朝起きられない

生活リズムの乱れ

朝起きられない原因は、睡眠不足、気分障害、疲労やストレスが関係あることはいうまでもありません。生活リズムのくずれは、そこになんらかの病気が隠れていることもあります。ですから、生活リズムのくずれが、どのような睡眠の状態から生じているのかをまず見極めることが大切です。

原因を見極める

朝なかなか起きられず、支度が間に合わず遅刻が増えたり、休みの日には、昼過ぎまで寝ていたりすることもあるかもしれません。このようなことは、ときどきみられることですから、生活に大きな支障が出ていないならば、しばらく様子をみてもかまわないでしょう。そのうちに自分にとってどう行動するとよいのかがわかってくれば、自然と生活のリズムを自分なりに整えていくはずです。ところが、このリズムのくずれがなかなかもとに戻らず、生活に支障が生じることがあります。

ストレスによる気力の減退や、睡眠障害

なんらかのストレスにより気力の減退や睡眠覚醒のリズムにくずれが生じている場合は適切な薬物療法を早期に行う必要がありますので、医療機関に相談することが望まれます。睡眠覚醒リズムをくずす病気には以下のようなものが考えられます。

うつ病では、夜なかなか寝つけない、寝ついても眠りが浅く、うとうとしているだけですぐ目が醒めてしまい、眠った気がしないという訴えが聞かれます。表情が暗くなり、口数が減り、食欲が落ちてきます。気分が沈み込み、考え方も悲観的になります。このような症状は夕方に比べ朝に強く認められる傾向があります。したがって、朝は眠気や倦怠感が強くて起きにくいことが多く、1日中、寝てばかりとなってしまうのです。

統合失調症でも、寝つきが悪く一晩中起きていたり、逆に1日中何もせずに寝て過ごしたりなど、睡眠覚醒リズムのくずれがみられることが多くあります。リズムのくずれに附随して、行動や言動にまとまりがなくなり、意味のわからない奇異な行動がみられるような場合は統合失調症が疑われます。

概日リズム睡眠障害により、昼夜逆転がみられることもあります。これは体内時計の調節がうまくいかずに、1日24時間のリズムを維持することができなくなる状態を意味します。どのようなパターンの睡眠覚醒リズム異常であるかを診断し、薬物療法や光療法などによる治療と並行して生活リズムヘの適応状態をあげる働きかけが必要です。

起立性調節障害の場合

人の血圧、脈拍や胃腸の動きは、無意識のうちに自律神経によって調節されています。この自律神経のバランスが崩れやすく、朝起きられないことがあります。

【症状】 朝、起床するのが非常につらく、起床出来ても、脱力感やめまい、吐き気などのため、仕事や学校に行けなくなることもまれでありません。電車などで長時間立っていると気分が悪くなって倒れたりします。

【原因】 急に立ち上がったり、長い間直立不動で立っていますと、体の中の血液は重力で足のほうに落ちようとしますが、自律神経が働いて下半身の血管を収縮させてそれを防ごうとします。しかし、この調節がうまくできないと、血液が下半身に溜まり、逆に、頭が貧血状態になります。このいわゆる脳貧血の症状が、起立性調節障害の症状です。

【診断】 診断基準に照らし合わせて考えます。以下に挙げる、大症状を3つ、あるいは大症状を2つと小症状を1つ以上、あるいは大症状を1つと小症状を3つ以上があると診断できます。

(大症状)
1.立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい。
2.立っていると気持ちが悪くなり、ひどくなると倒れる。
3.入浴時あるいはいやなことを見聞きすると気持ちが悪くなる。
4.少し動くと動悸あるいは息切れがする。
5.朝起きが不良で、午前中調子が悪い。
(小症状)
1.顔色不良
2.食欲不振
3.へそのまわりの強い腹痛
4.疲れやすい
5.くりかえす頭痛
6.乗り物酔いしやすい
以上は主観的な症状ですが、小症状の中には、起立試験(安静に横になっていた場合と、その後急に立った場合で血圧や脈拍の変化を見る)の結果も含まれており、客観的に評価できます。すなわち、約10分間、安静に寝かせておいた後、急に立ち上がったときに
7.脈圧(最高血圧と最低血圧の差)が16mmHg以上小さくなる。
8.最高血圧が21mmHg以上下がる。
9.脈拍が1分間に21以上増える。
10.心電図の特定の変化が出る。

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